「頼む!ショウちゃんとカオリには手を出さないで…ショウちゃんだけはッ…ショウちゃんだけは!」
それから銃声がして、微かな意識を戻したヒロシは車のトランクの中にいた。
身動きが取れない。
しかし動きたくても、もう自分は二度と動けないとヒロシは分かっていた。
「痛いよ…どうせなら一発で殺ってよ…痛いのヤだよ」
薄れていく意識の中でヒロシはポツリポツリ呟いた。
「ショウちゃん怒るかな…またドジ踏んじゃって…怒るだろうな」

『ヒロシ!』
「……ショウ…ちゃん…?」
ここにいるはずないのに、ヒロシには見えた。大好きな親友の笑顔。
『何いつまで寝てんだよ。行くぞ、ヒロシ』
「ショウちゃん…ゴメンね…俺ノロマだから」
暗闇の中で、ヒロシはボンヤリ微笑み返した。
『ヒロシ!』
「ゴメンね…ショウちゃん……今はムリみたい」

いつの間にか、痛みは消えていた。
ショウの声に安心したように静かに瞼を閉じて、ヒロシは眠った。
ショウの声を聞きながら、二度と開けることのない瞼を閉じて。

「でも大丈夫だよ、ショウちゃん。ショウちゃんの夢が叶うまで俺…ずっと見守ってるからね………」

―END―
ヒロシ=大野智
ショウ=滝沢秀明



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