時は幕末。幕府側の命令を受け、京都市中の取り締まりに当たる武装集団・新選組。
鮮やかな剣さばきで京都中を震え上がらせるのは斬り込み隊長・沖田総司。
そこへ沖田に殺された許婚の敵討ちにきたという少女ケイが現れ、偶然にも新選組の「秘密」を知ってしまい、そこから沖田の運命を揺るがす壮絶な“命”と“絆”の物語が幕を開ける…。

あの新撰組が実は吸血鬼集団だった!な、何だってぇーッ?!…で始まった今回の作品。何とも奇想天外なストーリーで、こういう作品の主人公に抜擢される大野智くんはやっぱり「素敵やん♪」と思いました。
智くんが演じる剣の達人・沖田総司は、私がイメージする“病気持ちのポニーテール”では決してなくて、登場から不敵な笑みで客席を睨み付けるわ、2丁拳銃ならぬ二刀流で敵集団を切りまくるわ、かと思ったら普段はやんちゃな弟キャラだわ。とにかく無駄にパワフルでした。物語全体もそうなんだけど、この沖田くんの人物像からして何でもありというか、あんまり細かい事ゴチャゴチャ考えながら観る作品ではないですね。
突っ込みたい所いっぱいあっても「それはヤボな話だぜ、チッチッチ…」みたいな(?)きだ氏の囁きが聞こえてきます。ちなみに私自身「新撰組」については特に興味もなく名前くらいしか知らなかったので、それも手伝って既存の新撰組に思い入れのある人よりは入り易かったと思います。
ドカーン!と派手な登場だった風助とは違い、割りと地味な登場の沖田くんでしたが、センゴクみたいなキャラ紹介のオープニングがあったりと思いっきり「パート2感」が漂ってましたね。今回の智くんの衣装は風助が派手になった感じ。シルエットまんま風助。ハチマキとかショート丈の上着とか足元とか似てる。で、ちょっと露出が増えた感じ←腕と胸元。そのポイントで衣装的には沖田くんの勝利です(笑)
沖田くんの二刀流殺陣。どんなに鮮やかかは素人目にも判ります。センゴクで見せてくれた殺陣とは違ったカッコ良さでした。殺陣というよりも、カンフーを観てるようでした。私が特にウキャーッ!となったピンポイントがあって…何ていうんだ、アレは?連続ターンジャンプとでも言えばいいだろうか。制作発表の会見でもやったっけ?(うろ覚え)沖田くんのこれと同じような動きが昔のカンフー映画で腐るほど出てくるんで、それを例えに解説できたらいいんだけど、ここのお客様の層には分かり難いでしょう…困ったな。その沖田くんの動きに擬音をつけるなら『シュルリン!シュルリン!シュルリン!…』てな感じ(笑)とにかく美しくてカッコ良かったのです。
序盤の新撰組の隠れ処での酒盛りシーンでは酔っ払い沖田くん。可愛かったけど、まんまハルでした(笑)そのシーンで近藤さんや土方さんに可愛がられ、沖田くんもどれだけ2人を慕ってるかが分かる。酔っ払ってムニャムニャしてる沖田くんを後ろからハグしながら色々語る近藤さんには、思わず羨ましさMAX。
さてヒロインの美少女ケイと沖田くんの絡みも凄く楽しみにしてたんですが、どうにもこうにも消化不良でしたな〜。ケイは男に捨てられたというには幼過ぎるし、最後に命を落としてしまうケイを抱き締めながら魂の叫びで号泣する沖田くんにも、あんなに泣き叫ぶほど2人の絆が描かれてるようには見えなかったので、あんまり沖田くんのケイに対する悲しみには移入出来なくて「智くんがこんなに全身全霊で良い演技してるのに(移入できない自分が)凄く悔しい」なんて思いました。ただ、逆に沖田くんのその壮絶な叫びによって、彼のケイへの気持ちに私自身がこの時初めて気付かされたと思います。そんなにもケイの事を想ってたんだね、沖田くん…って。
何というか沖田くんとケイは、注意深く観てないと単に延々喧嘩してるだけの2人に見えました。細かいいじらしさとか相手を意識したりする仕草も互いに見せたりするんだけど、それでもいきなり終盤になって「私があなたを守ってあげる!」とか言われてもな〜というか。だから、こっちの2人に関してはあんまり感動できなかったかな。あれほどまでの沖田くんの涙を考慮しても。その分、近藤さんと土方さんを殺された時の沖田くんのが良かったですね。
近藤&土方の死のシーン、舞台両側に横たわった2人、その真ん中で、2人を殺した悪の敵集団を次々に斬っていく沖田くん。泣きながら斬ってます。しかもスローモーションで!これ凄かった。この演出。同じスローでも「青木さん〜」のラストの野球シーン(傘の先っちょに刺した芋=ボールが、バットを構えたサトシのデコにヒットするラストシーンです)とは全く違うんですよ!←当たり前だよ(笑)
いや、でもね、こういう演出って一歩間違ったら笑いますよ。だから本当に大野智って凄いですよ。メチャクチャ美しかったですから。何が1番凄かったかっていうと、例えばアニメで登場人物が泣きながら走るか何かしてる場面で、その目からキラキラキラ…と光る涙の粒が飛びながら尾を引いてるような絵を想像してみて下さい。このスローシーンの沖田くん、まさにそれだったんですよ。
もちろん実際キラキラ光る粒なんか舞ってません。演じてる智くんは汗ビッショリで涙も流してることは流してるけど、アニメみたいなキラキラはありません。どこにも飛んでません。でも、ない筈なのに、沖田くんの目から飛び散ってるように見えたんです。キラキラ…と。私の脳内がそれだけ発酵してるだけと言われればそれまでですが(笑)でもそれで私は「スゲェ…智スゲェ」と思いました。
結局ラスボスだった有森さんな訳ですが、くーやんが有森さんに惚れちゃって組を抜けて駆け落ちしようとするんだけど、有森さんがくーやんと2人っきりのシーンで、くーやんに見えない角度でチラッと小悪魔的な目をしたもんだから「あ、この女は悪い」と直ぐに分かっちゃいます。まんまラスボスだとは思わなかったけどね。
あとはラストがどうしても何回観ても納得行きませんでしたね。電車男ソックリの谷ですよ。コイツがウザイんですよね〜。やけに明るい3枚目キャラで、そのキャラのまんま平気で新撰組を裏切って(←ラスボスの子分になっている)そのおかげで結果くーやん御臨終です。なのに結局はヤツもラスボスの道具でしかなく殺されてしまうんだけど、それでいつの間にか裏切り行為がチャラになってるんですよ。最後に仲間4人失って1人になる沖田くんのシーン。舞台センターに凛と立つ沖田くんのバックに、死んだ4人が魂となって現れる演出で、4人がドスンとカッコ良く並んで出てくるんだけど、私は毎回左端の電車男に向かって「おまえはいらねぇーッ!!!」と心で叫んでました(笑)罵倒してました。大ブーイングでした。沖田くんが許しても私は許さん(笑)まぁ沖田くんは電車男の裏切り場面を直接見てないのもあるんだけどね。でもコイツのおかげでカッコイイ最後が台無し。バックに立つの3人でいいよ、マジで。少年隊みたいに(笑)ここだけはホント誰に何言われても納得いかないっす。
あと、やっぱり歴史も分かってないと理解し難い所もありますね。ええじゃないか祭り(?)も意味不明でしたもん。歴史分かってなかったもんで。アレは1つの時代が終わって移り変わる事の象徴な訳ですね。
舞台上ではV6の長野くんに見えて仕方なかった坂本さん(←ややこしい。坂本龍馬ね)ですが、彼のキャラには自分と似たモノを感じた(笑)1人が好きなとことか、かと思ったら人間が好きで信じられる絆を求めてたりとか…彼を見てるとグサッと来ること多々あったな〜(笑)同時に私は坂本の視点を借りて沖田くんを見てたかも知れない。本当は“鬼”じゃない沖田くんなのにもかかわらず、坂本には沖田くんが鬼を超えた神であり、とっても眩しかったんだろうな。
ところで智くんの癒し系キャラ返上…されてません。思いっきり癒し系キャラですよ、沖田くんは(笑)あと色々前フリというか「泣ける殺陣」とかわざわざキャッチコピー(?)みたいなの付けなくていいと思うけどな。というか「○○な△△!」みたいに前もって決め付けられると単純に観難い。もっと自由に感じたい(笑)どっちか言えば私は沖田くんの涙より怒りの方を強く感じたしね。
あといくらプー“シリーズ”だからって『血を吐きながら人を斬り続ける沖田総司!果たして彼は、血を吸っているのか?吐いているのか?』なんてモロにセンゴクの『最後に勝つのは果たして弁か?それとも剣か?』と無理矢理お揃いにしてる感が丸出しじゃないですか(笑)ついでに第3弾もあるなら今度は是非ポスターのイメージと違い過ぎないモノでお願いします。あの悪魔王子みたいな耽美な智くんを期待した単純過ぎる私も悪いですが(笑)今回はマジで宣伝ポスターと内容が違い過ぎです。ある意味騙しです(笑)
本編後のエピソードについては今回は千秋楽(東京)よりも16日の方が個人的にはインパクトでした。16日の日記にも書いたように、スタオベしない冷静なお客さん多数で(私は前の人が立って視界遮られたので自動的に立ちました・笑)それを見た智くんは自ら「立って下さい」というように客席に向かってジェスチャー(笑)そして「この素晴らしい日に(来てくれて)ありがとうございます。今日で事務所入りしてから11年です」と、そんなお客さんをよそに何とも嬉しそうにスピーチしておりました。その時のファンからのおめでとうコールには「…少しは喋らせろッ」とか一喝してましたが(笑)そんなシュールでありながらも和む、何とも言えない場の空気が王子らしくて何だか妙にツボった次第です(笑)
あと余談ですが今回なぜかキャストの電車男率高かったな(笑)あと2人くらい似てる人いたな←ドラマ版の人にね。
という訳で(どういう訳で?)智くん、今回も良い作品をありがとう。



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