思い出の瞬間

とは言うものの、すべてが素晴らしくて、名シーンなんてキリがないのが本音です。
なので、ここでは特に厳選したシーンを記載します。



第1話 正当防衛による無罪を主張します
第1話
この時は正直まだピンポイントに智くんの演技ガン見状態であまり冷静ではありませんでしたが、あのメインテーマが初めて流れたシーンでもあり、やはり印象に残っています。ハァハァと震える直人にトドメを刺すような領の無罪主張の言葉に重なる11年前の熊田弁護士。見入りながら直人と一緒にガビーンとした記憶があります(表現が何とも無教養で申し訳ありません)




第3話 辿りついた11年前
第3話
3話のクライマックスはとても印象的でした。しおりを助手席に乗せて走り出す所から、もう既に不気味な前兆を感じるというか。暗雲が忍び寄ってくるような雰囲気がたまりません(快晴のシーンなのに)校舎の廊下に立ち尽くす直人が、15才の自分達の幻覚と出会って呆然とする所は、もうホントに名場面ですね。それと並行するように墓前で何かを睨むように佇む領と、その後あの現場でガックリ崩れ落ちる直人。何回観ても鳥肌のシーンです。




第4話 英雄…ごめん
第4話
夜の出版社に会いに来た直人を振り払ってスタスタ歩き出す山野。そして11年前を思い出しながら苦しそうに呟く彼。直前の「せいぜい苦しめ」でゾクッとさせられた後、この一言でホロッとさせられました。このくらいから本格的に山野ファンになったかな(笑)その後の無言でうな垂れる直人も含めて、哀しいんだけど好きなシーンです。




第5話 もう…止められないんだ
第5話
この呟きで「うわ…この人ホントに苦しんでるな」と物凄く伝わったシーンです。演じる智くんの演技が実に素晴らしかったというか。長い事ファンやってるけど、あんな声は初めて聴いたというか。目の表情と手の動きも絶妙。心のどこかで止めて欲しいんだけど止められない。まるで「こんな汚れた手で触れちゃいけない」とでも言うように引っ込められる領の手。魔王の葛藤シーンです。




第7話 抱擁
第7話
「神父様から聞いた事があるんです。天使とは美しい花を与える者ではなく、悩んでる人のために努める者の事だって」…しおりの言葉に、抑えていた全てが溢れ出たみたいに彼女を抱きしめる領。しおりの肩越しに涙を流すのは、領じゃなく友雄の顔だった。同時に、この時ほど彼が自分の運命を呪った瞬間はなかったんじゃないでしょうか。とても苦しくて美しいシーンでした。




第8話 とってもまともだった宗田充
第8話
ぶっ飛ばした葛西の上に馬乗りになって胸倉を掴み、11年前の事が実はトラウマだった事を訴える宗田を見て「まともじゃないか。コイツとっても正常じゃないか!」とショックを受けた場面です(笑)いや、ホントに。てっきり「お咎め無しでラッキー」位に思ってたかと思えば、チンピラだしやる事は卑怯だけど、いたってまともな奴だったんだね。彼もまた弱かったんだと。そんな本心に気づいて貰えず誰も彼を止めてくれないという意味では、宗田も山野と同じくらい可哀相な人だ。




第8話 真実
第8話
補導記録に書かれていたその名前を見た時の直人の表情は、まさにポカーンでしたね。あんなに緊迫したポカーンというか、こんなにも笑えないポカーン顔は初めて見ました。こっちは最初から犯人が分かってるのに、直人と一緒に衝撃を受けた感じがしました。そのくらい生田くんのリアルな驚きの演技が素晴らしかった訳です。そこに畳み掛けるような「truth」のイントロが流れる。その前の領としおりの幸せなシーンと対比するように、遂に地獄の門が開こうとする緊張感に包まれたシーンでした。




第10話 直人の懺悔
第10話
最終回前の主人公2人による最大の山場。11年前の罪をずっと悔いていた事を領に告白する直人。でもさぁ現実の少年犯罪者で自分で被害者の所に謝りに行く子なんて実際どれだけいるんだろう?すぐに出向くなんてほとんどいないんじゃない?領もそこだけは認めてあげてもいいと思うけどな。いや、内心分かってあげてても歯止めがきかなかったんだろう。すれ違いというものがこんなにも哀しい事だと、この年になって初めて解かった気がしました。




第10話 涙に濡れた教会
第10話
演じているのが大野智と小林涼子だったからこそ胸が張り裂けた場面です。張り裂けたというか、粉々になったというか。もちろん最高に良い意味でね。そもそも自分の人生において「ターミネーター2」(91年米)のラストの溶鉱炉シーンより泣けた映画やドラマはなかったんですが(笑)やられましたね。智と涼子にやられましたね(笑)2人とも細い体で凄いパワーを持ってる俳優ですわ。そして私がワンワン泣くのは、やっぱり「悲しい時」なんだなと。




最終話 ラスト17分
最終話
だいたいは「今週の成瀬領くん」で語ってるので、ちょっと追記的な事を。ここで初めて原作のシーンを例に挙げますが、カン・オス刑事はオ・スンハと対峙する時には既にオ・スンハの本当の目的を悟っていました。一方の直人は「復讐のチャンスは今しかないんだ。早く殺せ!」と領が叫んだ瞬間に初めて確信しました。そして2人で涙を流しながら、死に突き進もうとする領を、直人は全力で止めようとします。兄が弟を叱ってるような韓国版と、止めないでくれ!と振り払う兄を「やめて!お兄ちゃん、やめて!」と泣きながら縋り付く弟のような日本版。どっちのラストも腹の底にドスンと来ました。アジアの2つの国がそれぞれ生んだこの「魔王」という作品は、いつまでも沢山の人達の心に生き続ける名作だと本気で思います。

………たった1つだけ、このラストで惜しいと感じた箇所があります。とてもくだらない事なんですが。それは直人のタンクトップの色(笑)グレーでしたよね。これは白にした方が撃たれた腹の流血が映えるんじゃないかと……これだけが、非常に個人的な残念ポイントです(結局しょーもない締めで申し訳ありません)


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