アイビーリーグを卒業しハリウッドで脚本家として活躍する弟・オースティン。
砂漠での放浪生活を終えてもどってきたならず者の兄・リー。
兄と弟は、5年ぶりに母親の家で再会していた。
脚本を書くために実家を借りてカンヅメになっている弟と、放浪から帰還した兄。
静寂の室内で、二人はポツリポツリと会話を始めた…。

オープニングは静かな夜。舞台セットは、どこにでもあるアメリカの中流家庭の室内(キッチン)テーブルの蝋燭にライターでポッ…と灯を点けるのは、オースティン役の智くん。舞台は真っ暗なので、その灯で智くんの静かな表情が浮かび上がります。青木さん〜のサトシは酒屋のセットの勝手口らしきドアからヒョコッと明るい笑顔でコミカルに登場し、センゴクプーではセットのど真ん中の巨大な将棋のコマをブッ倒しながら派手に飛び出して来た風助。その二作品と比べると、随分落ち着いた初登場シーンでした。
智くんは神経質なのか大胆なのか分からないオースティンを素敵に演じてました。が、いかんせんメイクが普通なもんだから、このオースティンが子持ちの三十代には見えなかったけど(松岡くんも、それより上の三十代には見えない。年齢設定だけ独身の若い兄弟に変えても良かったんじゃない?)
兄弟愛の葛藤とは、よく言ったもんで、序盤のオースティン見てると「そんな兄貴なんか無視しとけよ」って言ってあげたくなるんだけど、リーが煩わしくもある反面「ほっとけない」って現れが、オースティンの言葉や表情や仕草の端々に出てた。「俺はやらなきゃいけない大仕事があるのに…あ〜もう!」ってリーの事に構うオースティン。ここは智くん上手かったな〜!
劇中に時々寄る眉間のシワが、何つーか、智くんの顔の丸い輪郭の中央にチョコンと浮き出てるのもツボだったんだよね(笑)あれ、ちょっとつまみたくなるんですよ(笑)風助の時も怒ったシーンなんかで見られたけど、今回は風助みたいに動かないから、その表情でジッと静止で睨んでたりする場面もあり、その「つまみたい衝動」がタップリ堪能できました(笑)
随所に緩〜くギャグは入ってるものの、それほど笑い所はなく全体的にシリアスな空気でした。
第二幕で、度重なる出来事のおかげで半ばヤケクソになったオースティンが酔っ払う所があるんだけど、ワイシャツの胸元をヘソまではだけて壊れた(というより無邪気に暴れる感じ)演技をする智くん。もちろん私は素肌チェック(笑)腹筋の割れっぷりが、いつもより足りてませんでした。やはり智くんの“本気な腹筋”はコンサート前後が絶好調なようですね。
メガネ顔は「大野くんだ…脚本家になったのか」が、私の第一印象。大野くん?そう、Vの嵐の「大野くん」ね。冒頭の神経質モードのオースティン、ちょっと私の中でVの大野くんっぽかったです。
観劇何日目かのある日、絶好の角度でオースティンの乳首が見えた(笑)まぁ席が前方ってのもあるんですが、それよりも「角度」が絶好でしたね、その時は。ラストでリーの首を電話コードで締め上げる時、智くん前屈みになるんだけど、ちょうど真正面にこっち側に屈んでる状態で、要するにこっちは見えそうな谷間を思わず覗き込むオヤジ状態ですよ。濡れた前髪から滴る雫も美しく必死な形相の伏し目がちオースティンが堪能できました。
後半に、リーと一つの酒瓶を回し飲みしながら、父の悲しいリアルストーリーをリーに語って聞かせるオースティンのシーンがあります。初めて観た時から「うわ…色っぽいシーンだな」と思ったけど、ある時は別の意味でもオースティンは色っぽかったです。グビッと飲んだ唇から水が垂れてるんですわ。しかも智くん、それを拭おうとしないんですわ!時々グイッと拭くんだけど拭い切れてなくて、口元濡らしたまんま気だるさと悲壮感漂わせて話してるんですわ!…わお。やめてくれ先輩…いや、智くん(昇天)だらしなく濡れた智くんの唇なんて拝めるとは。だけど当然サワレナイ(←当然過ぎじゃ、ボケ)
さて、あの兄弟、ひょっとして死ぬんだろうか?と言うのも、ちょっと「ローズ家の戦争」(89年米)という映画を思い出したんです。ある夫婦が離婚する事になって家の所有権を巡って延々凄まじい戦いを屋内で繰り広げるストーリーなんですが、最後に夫婦は家の中のある場所に辿り着き、本人達の意に反して心中よろしく死んでしまいます。
このオースティンとリーの結末は、あの夫婦が格闘の末に行き着いた“ある場所”で「もはや絶体絶命。さぁどうする?」って睨み合いながら相手の出方を伺う一瞬の空気に似てて、そこで終わってるように私には見えました。
死に方は色々想像した。あの後二人は取っ組み合いの末、二人一緒に倒れてキッチンカウンターの角に頭ぶつけて御臨終。または偶然近くを走っていた暴走トラックが運転を誤って突っ込んで来て御臨終。死ぬとしたら、そのテの“しょーもない”死に方な気がする。取っ組み合いになった場合オースティンが体格的に不利な気もするけど、リーは直前に首絞められてヘロヘロになっているので、全力のオースティンとは互角だろう。あの後どうなると思う?の私の意見はこんな感じ。天然おばさんに見えて実は精神を病んでるママ(私にはそう見えた)も二人の死を当分知る事なくお気楽旅行してそう。
正直、青木さんもそうだったんだけど、今回のオースティン。ストーリーにあんまりハマれなくて、初回以降はほとんど“大野智くん観賞”になってました。こういうワンシチュエーションものって他に面白いの山ほどあるのに、何でこれを持ってきたんだろう?前回の風助が物語もキャラも凄く大好きで、それの後だから余計に思ってるかも知れない。自分いつも「あれはあれ、これはこれ」と切り替える奴なのに余程“風助”が面白かったんだな。こんな事は珍しくて驚いてるというか自分でも気付かなかった。
今回はオースティンの数々、例えば酔っ払いの仕草とか、表情や台詞まわしとか、葛藤しながら神経質っぽい中にも色気が漂ってた大野智を堪能した!今回の感想は、それに尽きます。他は音楽が良かった位でした。
あと、これは初回から思ったんだけど、リーのキャスト、嵐の誰かで観たかった。イメージで最初に浮かんだのは翔くんか松潤です。この二人、リー役にむちゃくちゃハマると思うよ。何か舞台と言えばリーダーだけど嵐同士で普通に舞台やっても良くない?それと結局やらなかったのかな、兄弟逆転版。逆転版を大宮SKで観たいです。
智くんファンで、この舞台に感動した人いっぱいいて、そんな中で申し訳ないんだけど、私には好みに合いませんでした。そんなわけで、次の舞台を楽しみにしてます。

■大阪千秋楽の挨拶を報告で頂いたので書きます。
「32回もやったような感じがしない位早く終わってしまって本当に大きなミスもなく」と挨拶を始めた智くんだったけど、劇中で酔っ払いオースティンがリーの真似して缶を投げる所で、高く投げ過ぎた缶が地味に放物線を描きながら屋根を越えて屋外へ。オースティンは速攻裏へ拾いに行き、その時、客席からは「え〜!?」の声が上がったそうです。それで「色々ありまして…」とごまかしつつ「凄く楽しかったです。ケガなく無事に終われたのが何よりも最高です。良い舞台になりました。皆さんのお陰です。ありがとうございました!」と挨拶は無事終了。
その後のキャスト紹介で智くんが紹介されたらウルッ…と来たみたいで、二の腕の辺りで涙を拭き始めると、松岡くんが自分のシャツを頭に被せてあげたそうです(←ちょっと犯人連行スタイルに聞こえる・笑)智くんは、そのシャツを頭に巻き付けたままシャツで涙を拭ったそうです。お疲れ様でした!



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